豊和開発 土地活用に
グッドアイデア

- コラム -
COLUMN

HOME › コラム › 断熱材・断熱工事とSDGs:建築業界における持続可能な取り組み

2025/01/31 |  社員ブログ

断熱材・断熱工事とSDGs:建築業界における持続可能な取り組み

最近、とても寒い日々が続いています。外に出ると風も冷たく、暖かい部屋が恋しくなりますよね。ただ、室内で過ごす際に「断熱」が不十分だと、冷気をシャットアウトできずに室内の温度が安定せず、非常に寒い思いをする事になります。「断熱工事」は寒い季節における、快適な住環境を作り出すための重要な手段なのです。

近年、環境への配慮が重要視される中、建築業界でも省エネや環境負荷低減が求められていますSDGsの取り組みの一つとして、「断熱材」や「断熱工事」が挙げられます。これらは、エネルギー消費の削減や快適な住環境の提供だけでなく、持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みとなります。

「断熱工事」は、SDGs(持続可能な開発目標)の複数の目標に貢献することができ、環境にも経済にも良い影響を与える重要な要素です。
今回は、「断熱材」・「断熱工事」について、建築業界の視点からSDGsを交えて説明します。

- 目次 -
CONTENTS

1.エネルギー効率の向上とSDGs目標

断熱材は、熱の移動を防ぐために使用される素材で、主に「熱の伝導を抑える」という役割を果たします。これにより、外部からの熱の影響(冬の寒さや夏の暑さ)を遮断し、内部の温度を一定に保つことができます。建物の断熱性を高めることは、エネルギー消費を大幅に削減するための最も効果的な手段の一つです。

断熱工事により、冷暖房効率が向上し、外気温の影響を受けにくくなることで、室内温度が安定します。暖房や冷房の使用頻度が減少しますので、冷暖房に必要なエネルギー量が減るということは、エネルギー消費の効率化に直結し、地球温暖化を防ぐためのクリーンエネルギーの使用を促進します。

SDGsの目標⑦「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」では、エネルギー効率の改善と再生可能エネルギーの普及が掲げられています。
断熱工事はこの目標に対して非常に効果的なアプローチです。建物内のエネルギー消費を削減することで、化石燃料に依存するエネルギー源の使用を抑えることができ、結果としてクリーンエネルギーの導入を後押しすることになります。
エネルギー効率の良い建物を建築することは、エネルギーの無駄遣いを減らすだけでなく、地域全体での持続可能なエネルギー管理に貢献すると考えられています。

2.資源の効率的な利用とSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」

SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」では、資源を効率的に使用し、無駄をなくすことが強調されています。断熱材の使用は、建物のエネルギー効率を高めるだけでなく、資源を効率的に活用することにも繋がります。特に、再利用可能な素材や環境負荷の少ない素材を使った断熱工事が進められるようになってきています。

例えば、セルロースファイバーや再生プラスチックなどのリサイクル素材を使った断熱材が注目されています。これらの素材は、環境への影響を最小限に抑えつつ、高い断熱性能を発揮することができます。また、断熱工事を行うことで、建物の寿命が延び、将来的なリフォームや修繕が減るため、資源の浪費を抑制することにも繋がります。

さらに、断熱工事を通じて、冷暖房に必要なエネルギーの消費を削減することは、結果的にエネルギー源(特に化石燃料)の使用を減らすことに繋がります。これにより、限りある資源を無駄なく使用することができ、持続可能な社会の構築に寄与することができます。

3.断熱材の役割と種類・断熱工事について

2の項目でも申し上げましたが断熱材にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。

 

・グラスウール(ガラス繊維)
最も一般的な断熱材の一つで、非常に軽量で柔軟性があります。高い断熱性を誇り、施工も比較的簡単です。さらに、防音効果にも優れています。
・ロックウール(鉱物繊維)
高い耐火性を持ち、火災時に有害なガスを発生させにくい特徴があります。断熱性が高いだけでなく、音の伝わりにくさ(防音性)にも優れています。
・発泡スチロール(EPS)・ポリスチレンフォーム
高い断熱性を持ち、軽量で取り扱いが簡単です。住宅や小規模な建物に多く使われています。
・セルロースファイバー
古紙をリサイクルして作られた断熱材で、環境に優しいとされます。湿気を調整する機能があり、カビやダニの抑制にも役立ちます。
・ウレタンフォーム
膨張して隙間を埋める特性があり、効率的に断熱性を高めることができます。特に断熱効果が高く、隙間風を防ぐのに効果的です。

 

 

次に断熱工事についてですが、上記断熱材を建物の壁、屋根、床、窓などに施工することを指します。
断熱材の種類により施工方法や適応する場所が異なるため、建物の目的や状況に応じた選択が必要ですが、この工事を適切に行うことには多くのメリットがあります。

 

・エネルギー効率の向上
断熱工事を行うことで、暖房や冷房の効率が劇的に向上します。例えば、冬場は暖房で温めた空気が逃げにくくなり、夏場は外部からの熱が入りにくくなります。これにより、エアコンやヒーターの使用頻度を減らすことができ、エネルギー消費を抑えることが可能です。
・快適な室内環境
断熱工事を施すことで、室内の温度が一定に保たれ、冷暖房による急激な温度差がなくなります。これにより、室内での過ごしやすさが向上し、家族全員が快適に生活できるようになります。
・防音効果
断熱材には防音効果もあります。特に、壁や床に断熱材を入れることで、外部の騒音や室内の音の漏れを防ぐことができます。これにより、静かな環境を提供することができ、生活の質が向上すると思われます。

断熱工事は、短期的な効果だけでなく、長期的な省エネや快適な生活空間作りに大きな貢献をします。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は断熱材・断熱工事とSDGsにおける持続可能な取り組みについて御紹介させていただきました。

断熱材と断熱工事は、SDGsの複数の目標に積極的に貢献する手段です。
エネルギー効率を高めることで、気候変動への対応やエネルギー消費削減を実現し、持続可能な都市づくりや資源の効率的な利用にも寄与します。
建築業界における断熱工事の重要性は、環境負荷低減だけでなく、経済的な面でも大きな影響を与え、長期的には社会全体に対して持続可能な効果をもたらすことができると考えられます。

【豊和開発株式会社 小早川】