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2024/06/05 |  社員ブログ

「木」を知って「自然」を考えてみる

こんにちは。豊和開発のTです。私たちの生活の中に当たり前のように存在している木ですが、なぜ大切にするべきと言われているのか本質的に知りたいと思いました。自分自身も、このコラムを読む方も、木について知り、自然の事について少しでも考える機会になればいいなという思いで、コラムを書いていこうと思います。

- 目次 -
CONTENTS

1.木の歴史

まずは、木の歴史について振り返っていきます。
木は約4億年以上前から地球上に存在していたであろうと言われています。

 

●旧石器時代:人類は木を使い、道具や武器を作りました。また住居資材や火をおこすための薪としても利用されていました。

 

●農耕の発展:農耕文化が発達してくると、それに伴って農具が開発されました。農具の開発においても加工が容易な木材が利用され、農耕文化の発展に寄与しました。

 

●近世までの技術革新:近世にかけて木材は工芸や家具、船舶建造など様々な分野において、発展してきました。また、木材の加工技術も向上し、より精密なものがつくられるようになりました。

 

●産業革命以降:機械の発達により、大量生産などが可能になりました。

 

●近年:脱炭素の意識が高まり、建築資材として木材の利用が推奨されています。環境保護や持続可能な資源の利用を重要視する社会になり。世界的な取り組みとして、SDGs(Sustainable Development Goals)があります。建築業界におけるSDGsの取り組みも多々ありますが、ここを掘り下げると、内容が多くなるのでまた別の機会で取り上げたいと思います。

2.日本の木材の特徴・用途

日本には多様な木材があり、それぞれに特徴や用途が多様にあります。
代表的な、木材をいくつか紹介していきたいと思います。

 

●杉(すぎ):常緑針葉樹。軽量で柔らかく、加工が非常にしやすいばかりではなく、さらに強度も高いので、建築資材として様々な場面で多く利用され、特に梁や柱、床板などで幅広く利用されています。また、日本では古くからよく利用されてきた木材で、手に入りやすい木材とされています。

 

●桧(ひのき):常緑針葉樹。腐朽に対する耐性が高いので、屋外や湿気の多い箇所で利用される機会が多く、優れた耐久性を発揮してくれる木材です。一般的に香りが良いと知られていて、建築資材や家具、ひのき風呂などで幅広く利用されています。樹脂成分が多く含まれていることで、水や湿気から守る役割を果たしてくれています。ひのき特有のあの匂いはこの樹脂成分の影響です。

 

●松(まつ):常緑針葉樹。耐寒性が高く、比較的乾燥した地域や砂地、山地など様々な環境に適応できる木です。特に海岸沿いや山間部によく見かけます。幹が曲がりくねった様子を見かけることがありますが、これにも理由があり、例えば風や雪などの影響を受けると、その様々な力に対して、松は変形して耐えようとします。安定性を確保するために、様々な方向に幹をのばしてバランスをとっています。環境適応能力が高い松ならではの特徴です。このような事から、人の手で剪定や誘引をすることで、松の形状を意図的に変形させて楽しむことも行われています。建築材や家具、紙の原料として利用されることが多く、また、正月飾りでも目にする機会があります。

 

●欅(けやき):落葉広葉樹。非常に硬くて、強度が高いため、建築材や家具材として利用されています。特に耐久性が求められる部分に使用されます。耐腐食性にも優れており、屋外でも長期間耐えることが出来るので、寺社仏閣や橋梁などでも利用されています。また、木目が美しいと言われているので、家具や内装材として人気が高い樹種でもあります。

3.木がなくなってしまうと?

木は私たちの周りに当たり前に存在しているものかもしれません。

その木の役割は多岐にわたりますが、歴史を振り返る中でも分かるように、私たち人間の生活の基盤となるものです。

その当たり前かもしれない存在の木がなくなってしまうとどうなるのか?という視点から、木の役割を考えてみます。

 

●生態系の崩壊:木は多くの動植物の生息地になっています。木がなくなってしまうと、動植物の生存ができなくなり、結果として、色々な生き物たちが絶滅してしまうことになります。このようなことが起こらないよう、世界では自然を守り、生態系を守る様々な取り組みがなされています。

 

●気候変動:植物は光合成により二酸化炭素の吸収をして、酸素の排出をしてくれます。木がなくなってしまうと、二酸化炭素が増加し、地球温暖化が進行します。また木影がなくなることによって、ヒートアイランド現象が進行します。

 

●水環境の乱れ:森林は雨水を吸収して地下水を補充する役割を担っています。森林がなくなると、水資源が減少する可能性があります。

 

●災害の危険:森林には土壌を固定する役割もあります。森林がなくなってしまうと、豪雨や地震などの際に、土砂災害が発生してしまう危険性が高まります。

 

●人間の文化への影響:木は心理的な安定や健康へのいい影響があるとされています。また、人間の多くの文化が木に依存していることから、木がなくなると人間の文化においても大きく影響してくると考えられます。

4.まとめ

以上、少しだけですが、木について知れましたでしょうか。
本コラムにおいて、少しでも木に対する興味を持つ方が増えて、建築にも興味を持つきっかけの一つになればいいなと思います。
最後まで読んでいただきまして、どうもありがとうございました。