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2022/09/09 |  社員ブログ

なぜ少子化なのに新しい保育所ができるのか

こんにちは。豊和開発で営業を担当している宮と申します当社は保育施設や介護施設といった社会福祉施設をメインとした土地活用の提案をしています。どちらの施設も土地活用の手法として多くのメリットがあります。高齢化が進む今の日本社会で介護施設の需要は高く、介護施設の新規開設は年々増えています。また今後も高齢者も増え続ける事が予想されており、まだ全く数が足りていないのが現状です。では、保育所などの児童施設はどうでしょうか。日本では少子化が急激に進んでおり一見すると児童施設に需要があるようには思えません。しかし、行政によっては毎年のように保育所の新規開設募集が出ています。本コラムではなぜ少子化が進む日本で未だに保育所が募集されるのか解説していきます。

- 目次 -
CONTENTS

1.少子化の現状

2022年4月1日時点で15歳未満の子供の人数は1456万人となっており、なんと41年連続で減少しています。少子化の原因として結婚率の低下や晩婚化が進んでいる事などが挙げられます。時代の流れと共に多様な価値観が認められるようになり、独身時代を楽しみたいといった考えを持つ人が増えることや、女性の社会進出が増えたことも要因と考えらています。また日本が子育てをしにくい環境であると認識されている事も要因と考えられます。内閣府の意識調査では約4割の人が日本は子供を産み育てやすい国だとは思わないと回答しています。少子化を何とかする為に国は2016年~2020年の5年間を少子化対策の集中取組期間とし子育て支援施策の充実化などを図りましたが、現状、少子化が止まる気配はありません。2021年の出生数は約81万人で過去最低値で、2022年には出生数は80万人を割る想定も出てくる程、少子化は深刻な問題となっております。これが日本の少子化の現状です。

2.待機児童の現状と要因

今の日本で少子化が進んでいる事はお分かりいただけたかと思います。少子化が進めば保育所に通う子供も減るはずです。しかし現状、待機児童問題は解決していません。ではなぜ、少子化が進む日本で待機児童問題は無くならないのでしょうか。それには次の要因が考えられます。 1つめは都市部への人口集中です。大阪市では2020年には約1万7千人、2021年は約8000人の転入超過(転入数が転出数を上回る事)がありました。仕事口や住環境を求め都市部へ引っ越してくる方が多いのだと思われます。その結果、都市部では子供の人数が増え待機児童が増えています。2つめは核家族化が進んでいること、共働き世帯が増えたことです。共働き世帯が増える事で、昼間に保育施設を利用する家庭が増え、さらに核家族化によって祖父や祖母に預ける事も少なくなり保育需要が高まったと考えられるます。3つめは保育士の不足です。賃金の少なさや勤務時間などの労働環境、また子供の命を預かるという責任の重さが原因と考えられます。いくら保育所があっても保育士がいなければ子供はあずかれません。国は保育士の待遇改善に力をいれており、2013年からの5年間で約10%の賃料UPをするなどしてはいますが未だに保育士不足は問題になっています。 2016年に「保育園落ちた日本死ね」と書かれたブログが話題になり、以降、国は待機児童問題に力を入れるようになりました。待機児童の定義が見直された2001年以降、待機児童数は2万人前後を推移していましたが保育所の整備が進んだ結果、2021年には約2900人にまで減少しています。

3.保育所はまだ足りていない?

保育所の整備は近年かなり進んでいます。昨年1年間で認可、認可外併せて約3万2000人分の保育所が整備されており今後も保育所の新規開設は続く見込みです。しかし、上記の通り待機児童数は年々減少しており、いつまでも保育所の新規開設が続くわけではありません。大阪市でも2019年には17の区で合計32ヶ所の保育所が募集されていました。しかし2022年の募集では8区でのみの募集になっています。それだけ保育所の整備が進んでいるという事なのです。他の行政では既に保育所の募集をしていないところもあります。では、保育所での土地活用とはどういったものなのでしょうか。保育所での土地活用は基本的に借地での契約になります。お土地だけを貸しますので建物の建築費を投資する必要もありません。まだ契約期間が原則一定の賃料が支払われますので長期間安定した収入を得る事ができます。他にも多くのメリットのある活用方法になっています。しかし保育所は行政が事業者を募集する認可事業であり、先ほども述べた通り必要数の整備が進めば募集はストップします。待機児童が解消されれば保育所の募集がなくなるところも当然出てきます。中には、待機児童数がゼロであっても将来の子供の人数などから募集される地域などもあります。そういった情報を逃さないよう、当社では行政にこまめにヒアリングを行い募集が出るかどうかなど確認を行っておりますが、保育所での土地活用のチャンスは減り続けているのが現状なのです。

4.おわり

多くのメリットがある保育所での土地活用ですが、保育所の整備は進んでおり、募集される地域も限られてきています。現状では大阪市などの募集は続いていますが、今後はさらに整備が進み募集地域はどんどん無くなっていく事が予想されます。保育所での土地活用をお考えであれば早めに当社にご相談ください!お持ちのお土地が対象地域かなど詳しくお話させて頂きます。また対象地域でないお土地であったとしてもその土地にぴったりの活用方法など提案させて頂きますので遠慮なくご連絡下さい!