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2021/02/20 |  社員ブログ

新型コロナによる建築設計の変化と影響

 新型コロナが猛威を振るい始めてから1年以上が経過しました。不要不急の外出を控えるなど、日常生活に影響が出たと同時に、日々の仕事へも大きな影響が出ています。私の仕事である建築設計の業務にも新型コロナによる変化が出てきています。
 私が勤める会社での新型コロナに対する取り組みと、設計・監理業務においての影響について紹介したいと思います。

- 目次 -
CONTENTS

1.新型コロナ感染予防への取り組み

 私の会社では、毎朝出社時の検温と外出先からの帰社時にはうがい・手洗い・アルコール消毒を行っています。就業中は常にマスクを着用しソーシャルディスタンスをとるようにしています。また、定期的な換気、社内のアルコール消毒をし感染予防を心掛けています。業務時間外でも社員それぞれが感染リスクの高い場所へ行かないよう責任を持った行動を心掛けています。今のご時世では当たり前のことかもしれませんが、この当たり前の事を徹底してやっております。その甲斐もあり、今日現在まで社員に新型コロナの感染者は出ておりません。

2.建築設計業務の変化

 設計業務ではお風呂やキッチンなどの住宅設備器機メーカー、洗面やトイレなどの衛生設備器機メーカー、エレベーターメーカー、壁紙などの内装仕上材メーカーなど様々なメーカー担当者との打合せが必要になります。これまでは、来社していただいて打合せを行ったり、ショールームへ出向いて実物の確認をしたり、対面での打合せを何の気にもせず行っていました。しかし、コロナ禍においては、メーカー各社の方針もあり気軽に顔を合わせて打合せをすることが難しくなりました。クライアントにおいても同様に顔を合わせての打合せが難しくなり、テレビ電話を使って打合せや会議を行うケースもあります。
 建築工事の前には、建築確認申請済証を取得しなくてはいけませんが、その際に各行政の指導に基づいた審査を受け、許可を得ないといけません。行政の担当者も密を避けるためにテレワークをしたり、窓口対応を予約制にするなどの対策をとる為、これまでよりも時間を要する事が増えました。
 とは言え、これまでより時間を費やしていいわけではありません。時間を掛ければクライアントにコスト面で負担がかかってしまいます。特に保育所は4月の開園日に合わせなくてはならない為、タイムスケジュールがより重要になります。これらのことを想定したスケジューリングが必要になってきます。

3.設計に求められることの変化

 私の会社で設計することが多い、保育所や老人福祉施設についても、クライアントからの要望に変化が見られます。
 衛生器具では、接触による感染を防ぐため、なるべく便器や蛇口に触れないよう,オート開閉機能付きや自動水栓にして欲しいとクライアントからの要望が増えました。玄関先での手洗場やアルコール消毒スペースの設置もより求められるようになりました。加えて、室内の飛沫感染対策として、十分に換気のできる窓や、換気扇の設置を求められるようになりました。
 内装仕上材についても、抗菌、除菌効果のあるものを求められる声も多く聞くようになりました。メーカー側も抗菌、除菌効果のある壁紙や床材等の開発や研究を進めており、商品数も増えてきています。また、空調についても冷暖房をしながら換気も同時に出来るルームエアコンが発売されています。
 私もプランニングする際は外気に面した窓を大きく取れるよう心掛けるようにしています。

4.監理業務においての影響

 2020年前半は、海外の工場で製作していた金物関係や衛生器具の生産が遅れ、工事の進捗に影響が出ました。その後、各メーカーが対策を講じ、夏以降建築材料の納品に遅れが生じることはありませんでした。しかし、最近とある施設で蛇口を介した接触感染が発生したというニュースを受け、蛇口に手を触れず操作可能な自動式水栓の受注が急激に増え、生産が追い付かないという事態になっています。今後も新型コロナ感染の対策によっては、特定の製品の受注が増え、自動式水栓と同じように需給のバランスが崩れ、製品が手に入らない事態があり得ると思います。その為、日々、ニュースをチェックし、起こり得る事象を予測した工程監理が必要になると感じています。
 また、建築工事期間中も定期的にクライアントとの打合せが必要ですが、保育所や老人福祉施設ということもあり、クライアントとの接触にも細心の注意を払わなければなりません。クライアントによっては、この定期的な打合せをテレビ電話を利用して行っている現場もあります。他にも、工事関係者に新型コロナ感染者が出た場合、一時工事を止めなければなりません。ゆえに、関係者一人一人が自覚と責任を持った行動をしなくてはなりません。その為、工事現場でも出入りする関係者がその都度、消毒や体温測定を行っています。

5.まとめ

 建築設計の仕事は、その時々の世相や時代のニーズの変化をプランニングに反映させることが求められる仕事です。これまで、大きな地震や火災といった災害により建築基準法や消防法が改正され、その度に建築設計に求められる事も変化してきました。今回のようにウイルスが原因で、これほど建築設計業務に影響を及ぼされたことは初めてではないかと思います。いつどのように新型コロナが収束していくか分かりませんが、建築設計者として常に世間の動向にアンテナを張り、先を予測した対応をしていきたいと思います。
【設計監理部 大谷】