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2022/05/06 |  社員ブログ

固定資産税の納付書、届きましたか?

 「土地活用」の目的のひとつとして、「節税対策」が上げられます。固定資産税の納付書が届く、4月から6月にかけては、収益不動産を所有されている方は「土地活用」を一番意識する時期だと思います。

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1.じつわ、土地をイカしてる会社なんです。

豊和開発株式会社ではこれまで、「介護施設」「医療施設」「児童施設」等の施設建築はもちろん、その施設建築を基軸とした「土地活用」を提案している会社です。商談の経験を重ねて来ると、どの土地がどの施設の事業用地として選ばれるのか、どんな事業者が、この土地で運営するのが向いているのか等、見極めるのに、さほど時間を要さなくなります。例年、当社は、各自治体で公募となる介護や保育事業者(新しい施設の設置)の募集において、適した場所(土地)と、その土地で運営する事業者をマッチングさせ、自治体が求める施設の誘致に成功(自治体から認可を得る)しています。
「土地活用」といいますと、「固定資産税」「相続税」「税金対策」のワードが並び、具体的な土地活用として真っ先に思い浮かぶのが「賃貸マンション経営」ではないでしょうか?ある一定規模の土地を所有する地主様が受ける最も多い提案かと思います。一般的にはハウスメーカー等が、関連会社と連携し「一棟借上げ」「賃料保証」による「空室リスク」の回避や、「収益の安定性」を謳い文句に、「賃貸マンション経営」を地主様に提案されています。

2.必要な場所に、必要な事業(ビジネス)を提案する。

 「賃貸マンション経営」の一括借り上げの提案は、建築後の建物を借りていただける「借主」や、建物を建築する「施工会社」も資本力のある会社が多いので、建築や建築後の運営をおまかせする地主さんも安心です。しかし提案の売りでもある地主さんの収益となる「賃料保証」が、その時の相場事情や、空室の状況に応じて支払われるべき金額が変動できる賃料設定になっていたり、建物の老朽化や環境の変化と共に、収益が目減りして行く事も多く、建物の保守費や、老朽化による修繕費の増額等と合わせると、当初想定していた収益を維持するどころか、建築時に借り入れた事業費の返済等を合わせると、収益が全く得られない状態になってしまったというケースも少なくありません。もちろん、「賃貸マンション経営」の全てがそうではありません。場所(立地)と、ニーズ(部屋の借り手が多い環境等)がその土地に建築される賃貸マンションにマッチしていれば、賃料設定(収益)が上がるという事もあります。つまり、土地活用に大切なのは、その場所に、何を建築すれば評価が上がる(土地がイカせる)のか?という事です。いくら保育所が足りないからと言って、ニーズ(地域にその施設が求めれられている・待機児童が多い地域等)が無い場所に保育所を建てても、ミスマッチ(=収益性が低くなる土地活用提案)となるのです。

3.最善な、土地のイカし方を考える

この土地をイカすには、どんな建物を建築すれば良いのだろうと考えた際、土地の場所、広さ(面積)、土地の形、どんな道路に面しているのか(接道状況)等でその結論は大きく変わります。その土地にどの程度の大きさの建物が建てられるのか?これは、その土地の地域や場所によって、建ぺい率(土地の面積に対する建物の面積の割合)、容積率(土地の面積に対する延べ床面積の割合)が決められており、更に、接道している道路の道幅(幅員)や、方位によっても、変わる場合もあります。土地の形が細長い、入口が狭く奥が広い、L字型、三角形等特殊な形状の場合は、建物の配置が制限されます。本来の建ぺい率や容積率を有効利用できない場合も多く、その制限ぎりぎりまで有効利用出来たとしても、介護や医療、保育と言った施設として使い勝手の良いレイアウトが難しくなる場合がほとんどです。

4.土地をイカした事例①地主さんの思いをつないだこども園+老人ホームの計画

この場所(写真)は、溜池を埋め立てた所に駐車場と、高台の部分に古い借家が4棟建っていました。私が地主さんと出会った頃、数年前の台風で痛んだ借家を、別の場所に建て直す事が決まっていて、駐車場と合わせて800坪ある跡地をどうしようかと考えておられました。地主さんは、当時市が積極的に新設を展開していた「認定こども園」を誘致出来ないかと、自ら市の方に問い合わせをしていました。
私はこの高低差のある土地を造成工事をして、賃貸事業をしたとしても、「認定こども園」の賃料(借地)だけでは、有効な土地活用にはならないと考え、「子供達の声が聞こえる老人ホーム」をコンセプトに、こども園の隣に、住宅型有料老人ホームの建築を地主さんに提案をしました。そして地主さんの予算に合わせた計画で運営して頂ける事業者(借主)を見つけ、こども園と、老人ホームの建築計画が実現しました。

5.土地をイカした事例②近隣周辺に喜んでいただける医療ビルの計画

 私が初めて手掛けた医療ビルは、地主さんとの出会いから、竣工迄、足掛け3年程の時間を要しています。その間に、複数の調剤薬局と、ドクターから入居の話が出ては消え、が繰り返されました。計画の途中、「高齢者認知症グループホーム」の提案をしましたが、地主さんから「時間が掛かっても、医療ビルを実現させたい」と後押しされました。この場所で開業を希望するドクターが1人いたので、1対1でも出店頂ける調剤薬局を見つけ、2テナント(平屋)での計画を地主さんに提案したところ、「(クリニックが)1つでは、(調剤薬局の)商売にならないやろ」との申し出から、建物の計画は2階建てになり、2人目のドクターが見つかると、計画は3階建てに。私はこの場所では、ドクターは3人が限界と地主さんに申し入れましたが、結局、計画は4階建てに。3人目のドクターが見つかったのは、建物の設計開始直前でした。因みに建築から3年経った現在も4階は空室となっております。医療テナント誘致での新しいビルの建築を検討されている関係者の方から、施設見学の申し入れがあった際、本医療ビルの地主さんが案内を買って出てくださりました。地主さまからは「この医療ビルが私の所有するテナント物件の中で、一番の稼ぎ頭だ」と言って下さりました。もともとこの周辺には、2つの診療科目のクリニックがなく、地域の方々からも求められていましたので、2つのクリニックと調剤薬局の誘致は想定内で、3つのクリニックの誘致は出来過ぎ、4つのクリニックの誘致は少し欲張りでしたが、現在においても地主さんも満足していただいております。集客力のある人気のクリニックが集まった医療ビルの4階のテナント(空)は、私自身は強くおすすめします。この物件とは別に、新たな医療ビルの建築計画がスタートしています。開業や移転をご検討中のドクターの皆様からのお問い合わせをお待ちしています。

6.土地をイカした事例③和食店の一角にラーメン店の誘致計画

 現在私は、空ビルや店舗、古い建物の建替えでの有効活用を中心に営業活動をしています。先日、自身では初めて商業テナントの誘致に関わりました。もともと和食のお店の一角を、テイクアウト専門の店舗にしていた部分を、賃貸したいというお話があり、ラーメン店に借りて頂きました。人通りの多い場所ですが、既に近くに2軒、有名なラーメン店があるところで、あえてその場所での「挑戦を踏まえた誘致」で、当社内では「まさか、そこにラーメン店を誘致するとは想定外だ」との評価でした。私は、狙った訳でもなかったのですが、テナントの広さと、場所柄から「ラーメン店」位しかないと、事業者に物件を紹介したところ、二つ返事で出店の許可を得ることができました。改修工事の際、お店の全貌が見え始めた頃には、店の前を行き交う人々が足を止め注視していだける程、開店を心待ちにされる物件となりました。

7.土地をイカしながら地主さんに喜ばれる提案を目指す

 土地活用提案が成就するか否かの最大のポイントは、地主さんが「どこまでその土地を活用するのかを考えているか?」に左右されます。例えば投資。大きな投資をせずに、大きな収益を求めようとするのが人の性ですが、その思いが、全てに叶う訳ではありません。立地によって土地の評価(価格)に合った適切な活用でなければ、地主さんが投資する意味もありません。地主さんの多くは、ご自身のご所有地を、少しでも「高く」自己評価しようとします。これは当然の事で、大事なのは、私たちが地主さんにしっかりと、自分の考えや提案の主旨を伝えられるかなのです。地主さんに対して希望や要望を否定し続けるのもいけませんし、「無いモノねだり」に延々付き合っていても、建設的な話には進展しません。しっかりと物件を分析し、地主さんに対し納得できるお答えを準備し、最適な提案をしながら「土地をイカす」のが私たちの使命なのです。【営業本部・田宮】