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2021/11/19 |  社員ブログ

借地に関するの土地活用の提案について

 土地を数える単位に筆というものがあります。一つの例になりますが、画像の赤線で囲まれた範囲が、ひとつの筆になっています。筆とは登記上で1つの土地を表す単位ですが、一筆(いっぴつ)の土地ごとに、1つの登記(その不動産の状態や権利関係を明示している)が存在しており、登記された土地には、一筆毎に識別する番号である地番が割り振られています。

 この画像のように、いくつもの建物が、ひとつの筆の上に建っていたとすれば、それらの建物は全て同じ所有者の土地の上に建っている事になります。このように上物(その土地上に建っている建物)の所有者と、土地の所有者が違う物件は多く存在します。

遡りますが、太平洋戦争後は、焼け野原になった場所に、、トタンや有り合わせの木材などを組み合わせ、雨風をしのぐ程度の目的で建てられた、簡易住居が大量に建てられました。その簡易住居に住み続けたり、工場やお店といった事業を始められた方々も多く、その土地の持ち主と、上物に住まわれる方々の権利関係のもと現在に至っている事も多くあります。借地というのもその中のひとつではないでしょうか。

 私の仕事でもある、土地活用提案についてのご相談の中で、借地の活用についてのご相談も数多くあります。借地とは、他人から土地を借りている状態をいいます。借地の場合は、建物の所有を目的にした場合に借地権という権利があり、これは土地を借りる権利をいいます。現在、借地権には、旧借地権、借地借家法で定められた普通借地権と定期借地権の3種類があります。

 借地の土地活用相談の場合は、旧法(借地法)なのか、新法(借地借家法)なのかという事で、相談に対する提案や回答が大きく変わるのですが、今回は旧法(借地法)を中心に借地での土地活用に関連した記事を書いてみたいと思います。

- 目次 -
CONTENTS

1.借地だと何をするにもめんどくさい?

 借地権者とは、借地の契約に基づき、賃料等を支払って建物や土地を借りている借主のことをいいます。借地権者は、借地に建築した自身の建物を建替、改築、売却する場合は、都度その土地の所有者(地主)に承諾をいただかなければなりません。売却の場合は、譲渡承諾料も必要となる場合もあります。万一、地主が売却等を承諾いただけない場合は、裁判を起こし売却を認めていただく方法もあるのですが、時間、労力、それにかかる費用等を考えると、得策とは言えません。なんだか借地だと何をするにも色々とめんどくさいイメージが湧いてきますね。

 借地上の建物を借地権者から借りていらっしゃる方から、借地権者の方に、上物を売って欲しいというお話の場合は、地主より売却について承諾されるケースは多くありますが、その建物を全く利害関係のない第三者に売却するとなると、地主より承諾を得るハードルが上がってしまします。借地上の建物の売却を検討する際は、売却を検討している借地権者の方は、借地権割合を引き合いに出して、土地の価格のうち、67割が、自分の持ち分であり、その価格を基準に価値を算出し、その価値を基にした金額で購入してもらえると思われる方もいらっしゃいます。借地権上の建物の購入を検討する第三者(この場合多くはは業者でしょうか)は、まず、建物を建替える、もしくは改築する承諾の手間や承諾料、解体費用等を事業費として考えておかないと、建物を買ったところで、その後の新たな事業が(貸したり、転売したり)出来ませんので購入価格をできるだけ下げて来ます。また、そもそも底地(地主からの)の購入が目的で、それを購入の必須条件にする業者もいて、関係者間において話がまとまらない場合も多くあります。

 そこで、地主に借地権者の所有する建物を買って頂く事を考えますが、旧借地法では、期間の定めのない契約で、建物が老朽化したときは、その時点で旧借地権は終了することから地主は、上物が老朽化すれば契約は終了しますので、時間の経過とともに、土地が還って来るので、買取を急ぐなど無理をしません。また、借地権者が建物の経っている底地を地主から買い、土地建物の所有者となり一緒に売却するという方法もあるのですが、大きな一筆の土地の場合などは、売却の為に一部だけ、筆を分け(分筆)その部分のみを売却するような、非合理的な事は、地主はおこないません。

2.旧借地法時代からの借地の場合において、どんな契約内容か確認しましたか?

 旧借地法時代からの借地の場合、過去から代々借りているというお話が多く、もともとはどんな契約だったのかも、わからなくなっているケースもあり、相談を受ける方からは、古い契約なので、世代交代を機にきちんと契約をまき直した(新たに契約書を取り交わす)という話もよくお聞きします。このようなケースでたびたび見かけるのが、まき直した契約内容が借地権者にとって不利なものに変わっているということです。くれぐれも、契約書の内容と、古い契約書の期間等契約内容をきちんと把握する事が大事です。個人間で契約されている場合はきちんと専門家(不動産仲介業者など)に契約のまき直し時には不利にならないよう適切なアドバイスを頂く事をおすすめします。

3.借地権者の「建物を売りたい」と地主の「自分の土地の評価を上げたい」は表裏一体?

 ここまでの話を総括すると、古い建物を持っているだけでは、土地建物の有効活用ができないのでは、という事になります。古くなった建物を見つけて土地活用の話で伺うと、「うちは土地しか持ってないから」と言われる事や、借地として土地を貸している土地の所有者からは、「ちゃんと賃料払ってもらっているから、特に不満はないよ」と言う方が一般的です。地主には、借地で、毎月安定した賃料は入って来ますが、旧法(借地法)時代での借地料は現在の相場よりもかなり低い場合が多く、借地権があるままでは土地の評価が付きにくいのが現状です。(高く売れない)。建物を売りたい借地権者の思惑と、土地の評価を上げたい地主の思惑を一方から考えると、何となく、利益相反するように見えますが、「建物を売りたい」と「自分の土地の評価を上げたい」は表裏一体なのです。お互いの価値にどう気付いてもらいながらこの乖離を埋めていくのが私たちの提案です。「借地」での土地活用の相談に出くわすと、「土地から攻める業者」「建物から攻める業者」とそれぞれの得意不得意により提案内容が変わっていくのですが、いずれか一方からだけでの攻め方では、損得の明暗が偏ってしまいがちです。当社の土地活用提案は、借地案件におきましても三者三様にWin,Winになる事を念頭に置き、多角的な提案ができる事が強みです。これからも借地なので活用が難しいのではと考えている地主や借地権者に対し、魅力的な提案を積極的に行っていきたいと思います。(営業本部・田宮)