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2020/04/10 |  社員ブログ

介護施設の建築工事について~第1部~

こんにちは。建築管理部の沖見です。
豊和開発に入社して早一年が経過致しましたが、幸いにも、この1年間で2棟の建物の引渡しに携わることができました。
1棟目は私が入社して3ヶ月ほどで、右も左もわからず、ただただ教えて頂きながらの引渡しになり、工事についてほとんど関わることはありませんでした。
2棟目は記憶にも新しい令和2年3月6日に引渡した「かんたき」という略称で呼ばれる「看護小規模多機能型居宅介護」という種類の堺市の介護施設で、大阪府堺市にて工事をしました。
この工事について全体工期を複数回に分けてご紹介させていただきます。
今回は、その第1部になります。

- 目次 -
CONTENTS

1.解体工事

この工事の計画地はもともとアスファルトの駐車場でした。アスファルトを撤去しないと工事が開始できない為、まず、その解体撤去から工事がスタートしました。アスファルトを斫り、フェンスを撤去し、敷地内にあった倉庫も解体しました。
工事が始まった季節は真夏でしたので、炎天下の中、現場に何度も足を運び、汗だくになったのを思い出します。
また、途中で地中からコンクリートがらなどの障害物が見つかり、その撤去のために工事が一時中断するというハプニングもございました。

2.地盤改良工事

この現場の場合、工事前の地盤調査において、地盤の改良が必要という判定が出ており、解体工事の完了後、CPP工法という地盤改良を行いました。
このCPP工法とは、写真のような花びら状の先端翼と呼ばれるものを地中に打込み、そこに細い鋼管を挿入しドッキングさせ、挿入時に空いた鋼管の周辺を土砂で締め固め、地盤を固める工法です。排土を出さないので環境に優しい、養生期間がないため工期が短縮できる、工事用の電気や水を使わない為コストの削減に繋がるなどのメリットがあります。
この現場では、101箇所でこの作業を行い、地盤を固めました。

3.基礎工事

地盤改良が終わり、建物の土台となる基礎の工事に入りました。基礎は、建物と地面とのつなぎ部分にあたるため非常に重要な役割を果たします。
基礎工事の工程ですが、まず、基礎の底面の深さまで、地面を重機で掘り起こしていきます。
その後、砕石を敷き、ローラーを使って地盤を固めます。
その上に地面から床下への湿気の流入を防止するために、防湿シートを敷き詰め、さらにそこに、コンクリートを流し込み、表面を平らにした状態で、基礎の正確な位置を確認していきます。
その後、基礎の骨組みとなる鉄筋を組んでいきます。この作業は配筋といい、基礎の強度に関わってくる重要な作業になります。
その為、計画通りに鉄筋が組まれているか検査機関が確認し、合格をいただかなければ次の工程に進むことができません。
この中間検査の合格をいただいた後、型枠を設置し、そこにコンクリートを流し込んでいき、基礎が出来上がります。

4.第1部工事を振り返って

第1部のご紹介は以上になります。
ここまでは、建物の基礎を造るまでの工程となります。
建物が完成した時に目に見える部分ではありませんが、建物の強度に関わるこの工程は、この先何十年と建物を安全にご利用いただくために、非常に大切になってきます。
第1部の工事中には、台風や、地中障害物が見つかった影響などで工事が一時中断することもありましたが、現場の作業員の懸命な努力により、無事に計画通りの基礎を造り上げることができました。
次回投稿時は、いよいよ建物の全景が見えてくる第2部のご紹介をさせていただきます。

【建築管理部 沖見】