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2024/12/06 |  社員ブログ

意匠設計の仕事内容

こんにちは、豊和開発株式会社、設計監理部の上川です。私は4月に新卒入社して、現在ナーシングホームという要介護度の高い方向けの老人ホームを2件、サブとして担当させて頂いております。

今回は、私が物件を通して経験した内容を交えて、意匠設計業務の中の基本設計業務、実施設計業務、確認申請業務についてまとめてみました。

- 目次 -
CONTENTS

1.基本設計業務

意匠設計業務は一般的に基本設計→実施設計→確認申請業務→工事監理の順に進んでいきます。

まずは、基本設計についてです。基本設計業務は、設計業務において非常に重要であり、この後行う実施設計や、施工に向けた基盤を作る役割を担っています。デザインやコンセプトを決定し、敷地条件や法的規制、予算などの要素を考慮しながら、実施設計に進むための土台を作っていきます。

 

作業としてはまず、建築を行う土地の形状や地盤の状態、周囲の環境を調べ、それを基に建物の配置計画をします。

例えば、周囲の建物や道路との位置関係を考え、視線を遮ることが出来る配置計画としたり、日当たりや風通しが良くなるように計画を行います。また、建築基準法や都市計画法、景観規制などの法的規制、建物の高さ制限や建ぺい率、容積率などを確認し、法規制を守った建物となるように計画します。

また、老人ホームでは、入居者様が一番利用される居室や、食事や団らんをする食堂を日当たりが良くなるように検討します。そして平面図作成と並行して立面の検討を行い、建物を立体化し、外観デザインなどを検討していきます。
先に決定したコンセプトにあったデザイン、かつ機能的にも優れた外観デザインとなるように計画します。そしてある程度プランが具体化した時点でお客様と打合せを行い、実際に施設を運営される上での要望を伺い、より良い施設となるように計画に反映します。この作業を繰り返し、平面図・立面図・断面図等を作り、実施設計へと入っていきます。

2.実施設計業務

実施設計では、基本設計を基にして、建物の詳細な設計を行い、施工に必要な図面や仕様書を作成します。また、建物の安全性、機能性、美観などを確保するために、あらゆる要素を詳細に詰めていきます。
実施設計では、基本設計で決定した内容を具体的な形に落とし込み、平面図、立面図、断面図、詳細図など、施工に必要な図面を作成し、建物の構造、設備、内装などを検討します。
また建物の構造について、構造部分の詳細な寸法や材料、構造形式、耐震性や耐風性、荷重の計算などを行います。
これにより、建物が安全に建設されるための構造設計が完成します。

 

また、設備設計についても検討し。電気設備、空調設備、給排水設備、消防設備、通信設備などを、どこに設置するか、配線や配管のルート、設備機器の詳細な仕様などを決定し、図面を作成します。
さらに、建物の仕上げ材料(壁材、床材、天井材、外壁材など)を選定します。これには、デザイン性はもちろんのこと、耐久性、メンテナンス性、コスト、環境への配慮なども考慮する必要があります。
また建物が法的に適合していることを確認します。これはのちの確認申請業務でも出てきますが、建築基準法、消防法、環境関連法規、耐震基準などの法令に適合していないと施工許可が下りない場合があるため、問題なく適合しているか、一つずつ確認しながら作業を進めて行きます。
これらの作業を行い、意匠図・構造図・設備図を作成し、その他仕様を決定するのが実施設計業務になります。

 

実施設計と基本設計の最大の違いは、設計の具体性と詳細さです。基本設計では、建物の大まかな方向性やコンセプトを決定し、実施設計で、実際に建物を建設するために必要な詳細を作成します。実施設計では、すべての設計図が完成し、建設が可能な状態になります。

3.確認申請業務

確認申請業務は、計画段階で作成した設計が法的に適合しているかを確認するために、行政に提出する申請手続きです。

この業務では、建物が建設される土地に適用される各法令や規制(建築基準法や都市計画法、消防法など)を満たしていることを証明し、建築許可を取得するための必要書類を提出申請します。

 

そして申請が承認されると「確認済証」が交付され、これにより建物の建設が適法に進められるようになり、安全性、耐震性、防火性、環境への配慮などの法令に基づく基準が満たされていることを保証するものになります。

また確認済証の取得後は、建設工事を開始するための正式な許可を得ることができ、建物の工事に着手できるようになります。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は意匠設計業務として、基本設計、実施設計、確認申請業務についてまとめてみました。
このほかの業務として、工事監理業務もありますが、こちらはまだ経験しておりませんので、また担当している老人ホームが完成した頃に説明させて頂けたらと思っております。最後までご覧いただきありがとうございました。