豊和開発 土地活用に
グッドアイデア

- コラム -
COLUMN

HOME › コラム › 高齢化社会について

2023/12/08 |  社員ブログ

高齢化社会について

こんにちは、私は豊和開発の設計監理部にて福祉施設の設計監理業務に携わっております、上村と申します。

全国各地で介護を必要とする「要介護者」の方が増えており、会議御施設のニーズは高い状態が続いています。

そこで今回は、改めて今の日本で大きな問題となっている「高齢化社会」について、自分なりに考えてみたいと思います。

- 目次 -
CONTENTS

1.今の日本

大谷翔平が世界で大活躍しているニュースを見ると、同じ日本人として誇らしく思うと同時に同じ時代にこんなにすごい人を目の当たりにでき事を嬉しくも思います。嬉しいと言えば先日38年ぶりに阪神が優勝したことも関西人にとっては非常に嬉しいことです。

でも世の中は明るいニュースばかりではありません。
貧困問題・人材不足・後継者不足・長時間労働・待機児童・自殺・いじめ・・・など頭を抱える問題が山積みです。
そんな中、今回は『高齢化高社会』についてピックアップします。
高齢の両親と生活を共にし自身も高齢者予備軍というポジションにいる今、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

2.高齢者の住環境

総務省が2013年に行った「住宅・土地統計調査」によると、日本全体の持ち家率が61.7%で、そのうち高齢者の持ち家率は82.7%と、とても高い比率にあります。この数字だけを見ると日本の高齢者は安定し、何の問題もなく生活を送っているように見えます。
でも実際には様々な問題があります。
次の章ではどのような問題があるのかをあげていきます。
同じ調査によると、日本の住宅に占める木造住宅の割合は57.8%で、残り42.2%が鉄骨造やコンクリート造などの非木造住宅です。
木造住宅は日本の高温多湿な気候を考慮した蒸し暑い夏を快適に過ごせる様な構造になっており、冬は寒いという弱点があります。湿度対策として木造建築の場合地盤面から床の高さが45㎝程高くなっていて段差の大きい建物も多いです。
2006年にバリアフリー法が制定されましたので、現在は高齢者に配慮した設備の建物も多いですが、建築年数の古い物はそうでないものが多いです。
次の章では高齢者の住居内でで起こる事故についてまとめてゆきたいと思います。

3.高齢者に多い家庭内事故

厚生労働省が毎年発表している「人口動態統計」では例年、悪性新生物(がん)・心疾患・脳血管疾患・老衰・肺炎などが、脂肪原因の順位の上位にあげられますが、それらに次いで多いのが不慮の事故です。高齢者は家庭内事故が交通事故を上回っています。
浴槽などでの溺死が最も多く、次に不慮の窒息、転倒転落などが続きます。
ひとつ屋根の下で暮らしていても、24時間体制で見守っていなければ、防ぎきれない事です。
私自身が特に怖いと思っている事は転倒転落です。それが原因で寝たきりになってしまう事もありますし、打ちどころが悪ければ死に至る事もあります。
私の父は今年3回転倒し、2回転落しました。大事に至らなかった事は不幸中の幸いです。
家庭内での事故が原因での死亡率が多いのと同時に、家庭内での発病も少なくありません。
高齢者は体温調整の機能も低下しているので、室内の温度調整もとても大切になります。
室内に温度・湿度計を設置し、温度管理する事をお勧めします。

4.まとめ

高齢者は、知的喪失、身体機能喪失、社会的役割の喪失、配偶者・兄弟・友人などの喪失体験を通して孤独や不安に陥りやすいです。そんな高齢者の不安な気持ちを和らげれるように支援することが大切です。
精神面での充実感が得られるように支援する事や、何かしらの活動に満足感を見いだせる様支援する事、そして人生の最終段階でも目的を持ち、達成感が得られるように支援することなどがとても大切だと思います。
『病は気から』ということわざがありますが、『老いも気から』だと思います。
先日、TVで見ましたが、70歳を過ぎてからYouTuberになった女性や、80歳を過ぎておられるのに現役でエアロビクスのインストラクターをされている女性の方、90歳を超えられた男性はマラソン大会に参加されておりました。
ホントに頭が下がり、逆に勇気や元気を頂きました。
やはり、毎日充実した日々を送っておられる方は、楽しんで年齢を重ねておられる気がします。

楽しく、充実した日々を過ごす事であり、又そうした日々を送って頂ける様に支援していくのが次世代を担う私たちの役目だと考えます。

弊社では数多くの有料型老人ホーム、介護福祉施設、グループホーム等数多くの施設を設計施工させて頂いております。設計監理部に所属する者の一人としては、様々な観点から問題点を抽出し、建物内での事故防止を最優先に検討し、細心の注意をはらって設計にあたらせて頂いております。そして何よりも穏やかな気持ちで毎日を送って頂けるよう、笑顔を想像しつつこれからも進化しながら設計業務に邁進させて頂こうと思います。