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2019/11/09 |  社員ブログ

市街化調整区域の土地活用

先日出勤中にふとまわりを見渡すと、家やマンション、商業施設、ビルなど本当にたくさんの建物が並んでいるなあ、と感じたことがありました。ですが、そのように普段目にしているような建物を建てられるのは、日本の全国土のうちたったの4%程度しかないそうです。さすがにそんなに少ないはずはない…と感じませんか?今回のコラムでは、市街化を抑制しなければならず、原則的に建物を建てることが許可されていない、市街化調整区域でもできるかもしれない土地活用について書いていきたいと思います。

- 目次 -
CONTENTS

1.土地活用が可能な区域

日本の国土は「都市計画区域」と「準都市計画区域」、「都市計画区域および準都市計画区域外」の3つの区域に分かれています。都市計画区域とは計画的な街づくりを進めるエリアであり、日本の全人口の約9割が居住している区域と言われています。ですが、この都市計画区域は日本の全国土のうち約27%程度にしかあたりません。
さらにこの約27%の国土は、4%の「市街化区域」と10%の「市街化調整区域」、そのどちらでもない13%の「非線引き都市計画区域」に分けられます。市街化区域が今後10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべきとされているのに対し、市街化調整区域は農地や森林を守ることに重点が置かれており、市街化を抑制しなければならないため、原則、建物を建築することは許されていません。つまり建物を建築するような土地活用のほとんどがこの4%(市街化区域)で行われているのです。ではこの4%に含まれない市街化調整区域では、土地の有効活用を行うことがまったくできないのでしょうか?

2.市街化調整区域で建築可能な建物

実は、市街化調整区域であっても建物の建築を認められる場合があります。役所との協議を行い、特別に建築許可を受けて建物を建てる場合です。建築可能な建物については都市計画法にて定められていますが、簡単にまとめると
・周辺地域の住人の生活にとって必要な建築物
・農林漁業にまつわる建築物
この2つのどちらかのケースに当てはまる場合は、例外的に建築が認められます。
今回はこれらの市街化調整区域内で建築可能な建物の中から、周辺地域の住人の生活にとって必要な建築物にあたる、社会福祉施設と日用品店舗での活用方法についてご紹介します。

3.市街化調整区域と社会福祉施設

社会福祉施設とは、社会福祉法人等が運営する特別養護老人ホーム、認可保育所、認定こども園等の公的施設を指します。これらの社会福祉施設は、市街化調整区域での建築が可能です。一方でグループホーム(認知症対応型共同生活介護)と呼ばれる介護施設の建築については原則不可とされています。しかし、特例によって建築可能になる場合があります。例えば、市街化区域と隣接した区画の土地であったり、連携の取れる病院施設が周辺にあったりする場合です。
建築可能になる条件は全国で共通している、というわけではなく、その時々の行政の判断によって異なります。一度は行政から建築の許可はできないと言われたけれど、度重なる協議ののち建築の許可を得ることができた、といった事例もありますので、建築可能な条件に少しでも当てはまらなければ建築はできない、とは一概には言えません。

4.社会福祉施設での土地活用

特別養護老人ホーム、認可保育所、認定こども園といった社会福祉施設は、各行政がそれぞれの地域の特性・ニーズに合わせて公募を行ったうえで、行政から認可を与えられなければ運営することができません。ですが、行政から認可を受ければその時点で、周辺地域の住人の生活にとって必要な施設とみなされたこととなりますので、自治体との事前協議と届け出を提出することによって施設の建築が認められます。
【社会福祉施設での活用に適している土地(各行政によって異なります)】
・必要坪数:150~300坪程度(認可保育所・認定こども園)
        500~700坪程度(特別養護老人ホーム)
        150坪程度(グループホーム、特例による)
・エ リ ア:行政から募集が出ている地域(施設が不足している地域)

市街化調整区域にて社会福祉施設での活用を行う場合、都市化が起こらず好環境を保ったまま(長期にわたって空気がきれいなまま)活用できることがメリットとなります。

5.日用品店舗での土地活用

周辺地域の住人の日常生活に不可欠な物品を扱う店舗は、市町村の許可を得ることによって建築することが出来ます。対象店舗の例としては、書籍・文房具や食品類、医薬品等の小売店舗、コンビニエンスストア、クリーニング店、喫茶店や食堂です。建築可能となる立地条件は厳密には各行政によって異なり、また各行政との協議次第にもなりますが、土地周辺の住宅戸数や周辺の代替施設の有無等を考慮したうえで、施設が有益と見なされれば建築を許可されます。
【日用品店舗での活用に適している土地(運営事業者によって異なります)】
・必要坪数:200坪程度(コンビニエンスストア)
        350坪程度(飲食店)
        500坪程度(ドラッグストア)
・エ リ ア:自動車での集客が見込めるロードサイド

自動車での集客が見込めるロードサイドと聞くと、都市づくりが進んだ市街化区域に限定されるような印象があるかもしれませんが、国道沿いだけ商業店舗が並んでいて、その奥は田畑が続いている、という光景を目にすることはありませんか?そういった幹線ロードサイドでも、店舗での活用は適しています。
市街化調整区域にて日用品店舗での活用を行った場合、公益施設ではあるものの許可が必要となるため、建築許可が下りるかが不明という点はデメリットでもあります。しかし一方で、最小限しか建築が認められないため、競合店舗が出来づらいことがメリットだと言えます。

6.まとめ

今回は市街化調整区域での土地活用についてご紹介させていただきました。市街化調整区域で建築可能な建物については、都市計画法で、ある程度定められているものの、各行政にとっては地域の特性に応じたまちづくりを行うことが必要であるため、その許可についてはケースバイケースになります。「市街化調整区域だから土地活用はできない」と安易に決めてしまうのではなく、土地が所在する行政に対し、建築が許可されるための要件を確認し、その要件をクリアできるかどうか判断、またクリアできるよう協議していくことが重要なのです。
そうは言っても「具体的にはどうすれば良いのだろう…ハードルが高いな…」と感じられる方もいらっしゃると思います。そんな場合はお気軽にお問い合わせください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【営業本部 松原】