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2020/03/13 |  社員ブログ

IMPOSSIBLE ARCHITECTURE

こんにちは。設計監理部の高です。
今回は建築に関するおもしろい催し物について書いてみたいと思います。
実は2020年2月の休日に私にはまったく縁のない美術館というものに行ってみようと思い立ちました。
その理由はコラムタイトルにもある「IMPOSSIBLE ARCHITECTURE-建築家たちの夢-」という展示会をネットで発見したからでした。
「IMPOSSIBLE ARCHITECTURE(直訳すると不可能な建築?)」要するに設計はしたけど建設されなかった建物の展示会と思われます。
私自身、過去に携わった案件で設計はしたが建設されなかった経験が何件かあるので非常に興味をそそられ、見学に行ってみることにしました。

- 目次 -
CONTENTS

1.やってきました。中ノ島国立国際美術館

「IMPOSSIBLE ARCHITECTURE」の会場は、大阪にある中之島国立国際美術館の一角にあります。国立国際美術館というだけあってオシャレで特徴的な形をした建物です。
会場は地下3階にあり、かなり広大な展示スペースです。休日の午後ということもあり、人が多くなかなかの盛況ぶりでした。
内容的には著名な建築家の方々が過去に設計したり、構想したりした建物の資料がたくさんあり、中にはびっくりするような発想のものまでありましたので、次に印象に残ったものをいくつかご紹介します。

2.回る記念塔

私が一番驚いたのはウラジーミル・タトリンという人の「第3インターナショナル記念塔」という建物です。
模型ではありますが、塔の外側は斜めの柱と二つの螺旋構造物から成り、格子状の支柱で支えられており、内部には立方体、ピラミッド、円柱、半球の形をした四つのフォルムが設置されていました。
その立方体は1年に1回転、ピラミッドは月に1回転、円柱は1日に1回転、半球は1時間に1回転し、それぞれ会議室、インターナショナルの組織、出版局や電報局といった情報局として利用される予定だったようです。しかも1919年の構想で条件さえ揃えば実現可能ではあったようです!
今でこそ回転する展望台等の建築はありますが、この当時からそんな発想を持っていたとは恐るべしウラジーミルさん。。。

3.怖いおばさん。。。

その他に印象深かったのは、みなさんご存じ、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム新国立競技場です!
ザハ・●ディド氏による設計案で進んでおりましたが、工事予算との大きな乖離で計画中止になってしまい話題になった建物です。
そうです。あの宇宙船のような建物です。
意外だったのは設計図面だけではなく、いろんな申請書や許可証等も取得していたことでした。
分厚い本で20~30冊くらいの資料が揃っており、本当に実現する一歩手前まで進んでいたんだなぁとしみじみ感じました。
実現した建物を見てみたかった気がします。

4.最後に

本文では紹介できませんでしたが、その他にも迫力のバーチャル映像があったり、東京都庁舎の別案があったりと建築にあまり興味がない方でも十分楽しめる内容が盛りだくさんでした。久しぶりに文化的な活動を行った気がしました。
今回のコラムはいかがでしたでしょうか?
この様な展示会は、不定期に開催されている様なので、興味がおありの方は情報収集の上、ご来館いただければと思います。
ご閲覧ありがとうございました。
【建築監理部 高】