豊和開発 土地活用に
グッドアイデア

- コラム -
COLUMN

HOME › コラム › コンクリートの性質について

2026/07/31 |  社員ブログ

コンクリートの性質について

豊和開発建築管理部田中です。
今回のテーマはコンクリートの強度、仕様別の耐久性をトピックにしてみました。建築業界におけるコンクリート工事は基礎工事だけでなく、外構や給排水、EVピット、等多岐に渡ります。今回、このコンクリートについて施工管理技士の目線から、ご説明させて頂きます。

- 目次 -
CONTENTS

1.コンクリートと鉄筋の性質について

コンクリ―トの特性から説明します。コンクリートの特性は上から押しつぶす力には非常に強い半面、引っ張る力には、非常に弱い特性を持っています。RC造(鉄筋コンクリート)ではコンクリ―トの弱い部分と鉄筋の弱い部分をお互いに補い合いながら、建物自体の強度を上げています。そこには鉄筋との関係が深く関連しています。鉄筋自体細長い為、発生する『座屈という現象」が劣化の原因になり、コンクリ―トで補填し押しつぶす力(圧縮力)に対しての強度を高めています。座屈というのは、例えば、プラスチックのストローを上下から指で強く押すと、ストロー自体が押しつぶされる前に、真ん中から「ぐにゃり」と横に曲がってしまう現象が起こります。この現象を建築用語で「座屈(ざくつ)」と呼びます。後、もう一点留意しておきたい事が、鉄筋の腐食についてです。鉄筋は酸素と水分に触れてしまうといくらコンクリートで施工したとしても、コンクリートの中で錆が膨張し、鉄心自体小さくなりコンクリートの割れ目(クラック)から錆汁が出てきます。この段階ではコンクリートの中で既に鉄筋の錆の浸食が拡がっています。

2.コンクリートの熱膨張について

「コンクリート打設時に起きる発熱と膨張・収縮」は、その後の強度と密接に関わっています。特に橋の基礎や分厚い壁などの「マスコンクリート(体積の大きなコンクリート)」では、内部の温度が60℃〜70℃以上に達することもあります。この熱が発生してから冷めるまでの間に、コンクリートは以下のようなプロセスをたどります。コンクリート打設時に起きる現象の正体は「水和熱(すいわねつ)」と呼ばれるものです。熱膨張率がほぼ同じ(温度変化への耐性)
物質は温度が上がると膨張し、下がると収縮します。もしコンクリートと鉄筋の「線膨張係数(伸び縮みする割合)」が違えば、夏の暑さや冬の寒さで内部からズレが生じ、コンクリートが割れてしまいます。

3.コンクリート工学について

水とコンクリ―トの配分はコンクリートの強度を大きく左右する大切な原則であり、木造、鉄骨造、RC造問わず、コンクリート配合調査書をコンクリート打設後4週間経過した後に提出しなければならないという、厳密なルールがあります。施工管理技士としても、基礎コンクリート打設の施工後、コンクリート受入時の試験結果など、入念にチェックします。コンクリートの強度を示す指標の一つに「水セメント比」というものがあります。コンクリートは水が少ないほど、強くなり、逆に多いほど弱くなります。これを水セメント比といいます。建築基準法などでは、一般的な建築物で「60%以下」、にするよう厳しく定められています。後重要な点はコンクリートにおける空気量です。普通コンクリートでは4.5%、軽量コンクリートでは5%を基準とします。空気量が多いとコンクリートの硬化後、圧縮強度の低下や乾燥収縮を引き起こす原因に繋がります。コンクリートを製造する際、空気に対して、エントレインドエア(連行空気)という、AE剤と呼ばれる混和剤をミキサー車で混入する際に希釈する薬品で、練混ぜの際にAE剤は界面活性剤の一種であり、気泡のまわりを膜で包んで安定させる性質を持っています。コンクリートが固まる(水和反応が進む)プロセスにおいて、この空気泡が気体として蒸発したり、化学反応で消滅したりすることはありません。そのまま独立した微細な空隙(気泡)としてコンクリートの内部に固定されます。

4.コンクリートの脆弱性

コンクリートは強アルカリ性ですが、様々な外部環境の影響によりいくら完璧な施工であっても劣化します。主に、中性化と呼ばれる現象で、空気中の二酸化炭素(CO2)が徐々に内部へ侵入し、コンクリートがアルカリ性から中性へと変化する事をいい、劣化が進行するにつれ中性化が内部の鉄筋まで到達すると、鉄筋を錆から守っていた膜(不動態皮膜)が失われます。次に塩害です。 沿岸部に面している建築物はもろに塩害の影響を受け、風に含まれる塩分や、冬場の凍結防止剤などの塩化物イオンが内部に侵入し、鉄筋を直接錆びさせます。沿岸部の建築物では特に対策が求められます。後、凍害です。コンクリート内部の水分が凍結と融解を繰り返す事で体積が膨張・収縮し、組織がボロボロに破壊される現象です。寒冷地の建築物で多く見られます。
最後に、記事を作成するに至った私自身が学びが深まる議題で、施工管理技士としてかなり興味深い学問でした。機会があればまた違った角度でコンクリート学に触れてみたいと節に思いました。この度はご一読下さりまして、ありがとうございました