豊和開発 土地活用に
グッドアイデア

- コラム -
COLUMN

HOME › コラム › AIとRPA、企業の未来を拓く二つの翼

2025/10/17 |  社員ブログ

AIとRPA、企業の未来を拓く二つの翼

豊和開発株式会社 経営企画部の山田と申します。
デジタル変革(DX)が加速する現代において、企業が競争力を維持・向上させるためには
業務効率化と生産性向上が不可欠です。

その鍵を握るのが、AI(人工知能)とRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)です。
これら二つのテクノロジーは、単純な作業の自動化に留まらず、
企業の働き方そのものを根本から変える可能性を秘めています。

本コラムでは、AIとRPAのそれぞれの特徴と、それらを効果的に活用するための
5つの視点について掘り下げていきます。

- 目次 -
CONTENTS

1.RPA:正確かつ迅速な「ルーティンワークの自動化」

RPAは、人間がパソコン上で行う定型的な操作をソフトウェアロボットが代行する技術です。
例えるなら、RPAは「熟練の事務員」です。毎日繰り返されるデータ入力、請求書の発行、
指定されたメールの自動送信など、「ルールが決まっていて、反復性が高い」業務を得意とします。

【活用例】
経理業務: 請求書のデータ入力、会計システムへの転記
人事業務: 従業員の入社・退職手続きにおける定型的な情報入力
営業業務: 顧客情報管理システム(CRM)へのデータ登録

RPA導入の最大のメリットは、短期間での効果創出とコスト削減です。
複雑なシステム開発を必要とせず、既存のITシステムをそのまま活用できるため、
比較的容易に導入できます。これにより、従業員は単純作業から解放され、
より創造的で付加価値の高い業務に集中できるようになります。

2.AI:複雑な判断を可能にする「知的な自動化」

一方、AIは人間の知能をコンピュータ上で再現する技術です。
RPAが「決められたルール」に従って動くのに対し、AIは「自ら学習し、判断を下す」ことができます。
膨大なデータの中からパターンを見つけ出し、未来を予測したり、
複雑な課題に対する最適な解を導き出したりします。

【活用例】
カスタマーサポート: AIチャットボットによる問い合わせ対応
マーケティング: 顧客の購買履歴から最適な商品をレコメンド
品質管理: 製造ラインにおける製品の外観検査

AIの強みは、人間が気づかないような新しい知見の発見や、高度な予測分析です。
これにより、企業の意思決定を支援し、ビジネスの成長を加速させることができます。
AIは、単なる作業の自動化を超えた、企業の「頭脳」としての役割を担います。

3.AIとRPAの「協調」によるシナジー効果

RPAとAIは、どちらか一方を導入するのではなく、連携させることで真価を発揮します。
RPAがデータの収集やシステム間の連携といった「手足」の役割を担い、
AIがそのデータを分析し、最適な判断を下す「頭脳」の役割を担います。

【シナジー効果の例】

営業活動: RPAが営業日報や顧客情報を自動で収集し、AIがそのデータから「次にアプローチすべき顧客」や
「成約率の高い提案内容」を予測する。

採用活動: RPAが履歴書データや応募者情報を自動でシステムに取り込み、AIが「スキルや経験から最適な人材」を
スクリーニングする。

この連携により、人間は判断の根拠となるデータの準備作業から解放され、
より質の高い意思決定に集中できます。まさに「AIとRPAのハイブリッド」が、
企業の競争力を次のステージへと引き上げるのです。

4.導入前に考えるべき3つのポイント

AIやRPAの導入は、単なるツールの導入ではありません。成功させるためには、事前の準備が重要です。

➀目的の明確化
「なぜ導入するのか?」という問いに答えることが第一歩です。
「業務効率化」という漠然とした目標ではなく、「経理部門の残業時間を月30時間削減する」といった
具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。

 

②スモールスタート
いきなり全社に導入するのではなく、特定の部署や業務で小さく始める「スモールスタート」を推奨します。
成功事例を積み重ねることで、社内の理解と協力を得やすくなります。

 

③人間とロボットの役割分担
AIやRPAは人間の仕事を奪うのではなく、「人間がより人間らしい仕事に集中するため」のツールです。
定型業務をロボットに任せ、人間はコミュニケーション、創造的な発想、戦略立案といった
高度な業務にシフトする、という明確な役割分担を意識しましょう。

5.さいごに

最終的に、AIやRPAは「道具」に過ぎません。
その道具を使いこなし、新しい価値を生み出すのは、いつの時代も「人」です。
テクノロジーを味方につけ、より柔軟で創造的な働き方を実現することが、
これからの企業に求められる姿と言えるでしょう。

AIとRPAは、企業の未来を拓く二つの翼です。
この二つの力を最大限に活かし、組織全体の変革に挑むことこそが
デジタル時代の競争を勝ち抜く鍵となるのです。