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2025/02/21 |  社員ブログ

堺市老人ホーム(鉄骨造)第7部(最終章)

こんにちは。建築管理部の沖見です。

2022年11月からご紹介しております堺市で建築した鉄骨造の老人ホームについて、今回で第7部になります。2年に渡りご紹介させていただきましたが、今回で最終章となります。私自身もこのコラムを書きながら、当時のことを振り返り、反省点を思い返す良い機会にもなりました。

今回の投稿については、残りの外構工事や、引渡までの検査関係についてのご説明致します。

- 目次 -
CONTENTS

1.外構工事

建築工事では、躯体を組み上げる際(建方)や、外壁工事、屋根工事などの高所で行う作業を安全かつ円滑に行う為、足場を組み立てます。

この足場は、各高所作業が完了すれば解体・撤去します。足場の撤去が完了すれば、建物周りの外構工事に取り掛かることができます。

 

外構工事とは、雨水排水工事、ブロック工事、フェンス工事、舗装工事、植栽工事などがあります。建物周りの工事になりますので、足場が撤去された状態でなければ、作業が出来ない工事になります。
外構工事のスタートとして、まずは場内の地盤のレベルを整える作業があります。
外構の地盤面の高さは、建物の床の高さとの関係性や、雨水排水の勾配の調整、隣地との高低差など、様々な要因を踏まえて設定されます。

 

 

続きまして、外構工事の各工種のご説明をさせていただきます。まず、雨水排水工事というのは、敷地内の雨水を公道に埋設された雨水管まで、適切に流すための工事で、敷地内で受けた雨水を流す為の側溝や、側溝と側溝の接点や、敷地内から雨水管への接続場所に設置する桝などの設置工事になります。

ブロック工事とは、隣地との境界部分や、花壇を造作するためにコンクリートブロックを組積する工事のことをいいます。
隣地の地盤面との高低差がある場合や、花壇を通常の地盤面より高い位置で設定している場合はブロックの仕上り高さについても、検討を重ねて施工しなければなりません。

 

 

フェンス工事は、施工したブロックやフェンス単独の基礎を構築しその上にフェンスを建てていく工事になります。フェンスはメッシュフェンスやネットフェンス、目隠しフェンス、防音フェンスなど、設置する場所によって最適なフェンスを設置致します。

 

 

舗装工事は、地盤面の仕上の工事となり、アスファルト舗装や、土間コンクリート舗装があります。こちらも駐車場など、車の出入りがある場合はアスファルト舗装にする場合が多いです。しかし、アスファルト舗装の施工では、転圧という、後々の沈下を予防する為の手順が必要なため、狭い範囲の施工においては、転圧機を入れられず土間コンクリート舗装を選択する場合があります。

 

 

植栽工事は、樹木や草花などを植える工事のことです。建物の周りに緑を増やすことで景観を美しくするだけではなく、条例によっては一定基準以上の本数植栽を植える必要がある場合もあります。

 

 

これらの主に建物外の工事を総称して、外構工事と呼びます。外構工事は建築工事の工程の中で、クライマックスともいえる、最終版の工事になります。

2.各種検査

外構工事が完了すれば、全体工事が完了となります。しかし、工事が完了すれば即お施主様に引渡できるわけではありません。

 

役所による検査や、管轄する消防署による消防検査(写真)、建築確認検査機関による完了検査を行います。建築確認検査機関の完了検査に合格すれば、検査済証を受領し、建物の完成が認められることになります。

 

また、開発工事が必要な工事の場合は、それらとは別で開発工事の完了検査を受検しなければなりません。その他、この検査期間中には、豊和開発としての社内検査を行います。社内検査では設計監理部による検査と建築管理部による検査を別々に行い、「図面通りに施工されているか」「仕上りの出来栄えは問題ないか」「次回の建築工事に活かせる反省点はないか」など、それぞれ違った目線で検査を行います。

 

 

そして、その検査により手直しがあれば、手直しを行ってからお施主様に検査(施主検査)いただくようにしております。その後、施主検査で上がってきた手直し箇所を修繕し、お引渡しを迎えるようになります。

3.お引渡し

すべての手直し工事が完了すれば、いよいよお引渡しになります。お引渡しでは、まず、鍵の確認(鍵合わせ)を行います。

 

今回の建築工事では、各部屋の個別の鍵に加え、複数の部屋を開けることができる「マスターキー」を作製しております。それぞれの鍵が間違いなく施錠・解錠できるか、1カ所1カ所お施主様立会いの下、鍵合わせを行っていきます。
それぞれの鍵が正しいものであることを確認いただき、鍵をお渡しいたします。間違った鍵のままお渡しするわけにはいきませんので、鍵合わせは確実に行います。

 

 

そして、「竣工引渡書類」と呼ばれる各種書類の説明を行い、その書類を一式お渡しすればお引渡し完了となります。この「竣工引渡書類」は、「建物引渡書類」「鍵引渡書類」「確認申請副本」「各種機器取扱説明書」などがあります。
また、このお引渡しが完了すれば、ユニットバスやキッチン、エアコンなどの各設備機器のメーカーによる取扱説明が行われます。

4.まとめ

以上で本建築工事の説明を終わりたいと思います。7部という長編になってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。

振り返っていきますと、本建築工事での経験が、今、施工管理を行っていく中で活きている部分もかなりあると思います。

 

今後も、日々の施工管理業務は大変な部分もありますが、勉強する気持ちと、何より建築工事が終わり、建物が完成した時の達成感を楽しみながら業務に取り組んで参ります。