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2026/09/04 |  社員ブログ

現在の建築と未来の建築について

初めまして、今年の4月から中途として入社いたしました、豊和開発株式会社設計監理部の喜多と申します。中途という立場でありながら、新卒2年目と、ほとんど新卒の様な立ち位置で入社いたしました。物申せる立場ではありませんが、そんな私が社会に出て感じた、現在私が取り組んでいる建築と、日々変わっていく法律や暮らしの中で考えられる未来の建築の在り方について、私なりの見解をお話したいと思います。

- 目次 -
CONTENTS

1.過去から現在への建物の移り変わり

過去の建築とは、その時代に生きた人々の暮らしや価値観が形になったものだと思います。ただ箱をつくるのではなく、現代のような技術力がないため、土地の気候に合わせた工夫が見られます。高温多湿で雨の多い日本では、深い軒を出して直射日光を遮り、建具を開くことで風道を作っていました。それにより換気と気温の維持を行っていたのです。また、日差しが強く乾燥した中東では、外部に小さな開口部を設け、内部には中庭を作ることで、強い日差しを避けながら光や風を取り込む対策をとっています。過去の建築は、建物全体で環境への対応を行っていたということです。現代では、技術力の発展により、機械によって環境への対応が可能となりました。そのため、土地の環境を読み、環境に合わせて建築する必要がなくなりました。建築に対する捉え方が変化したということです。暮らしに必要な機能を満たした建物を「つくる」ことから、つくった建物を「つかい続ける」ことに変化しました。建てた瞬間の姿だけでなく、これからどのように使われ、変化するのかまでを考える必要があるようになったということです。

2.日々変わり続ける現在の建築

現在の建築では、地球温暖化や自然にやさしい持続可能な社会を目指す建築、少子高齢化に伴うユニバーサルデザインや、戦争などの社会問題に伴うバリアフリーな建築がトレンドなっています。前者では、長く使い続けられる建築を指し、後者では、人が建築に合わせるのではなく、建築が人に合わせることであると私は考えます。これらには、建築の根幹である利用する人がいることが大前提です。建物は建っているだけでは意味が無く、そこに暮らす、利用する人がいることで意味が生まれてきます。建築が美術的、芸術的オブジェではなく、建築として存在するために意味が必要だと私は考えます。しかし、意味は環境や社会問題によって変化し続けます。現在が地球温暖化などに対策をした、環境や多様性を考える建築でありますが、近代建築では、機能と合理性を追求した効率重視の建築でした。社会が変わり続けるように、建築も常に変わり続けるのです。用途が変えられたり、壊すのではなく改修し続けるように、これからの時代に対応し続けられる「変化できる建築」である必要が大事なのです。

3.想定される未来の建築

皆さんはカーボンニュートラルという言葉を知っていますか。カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの「排出量」から、森林などによる「吸収量・除去量」を差し引き、合計を実質的にゼロにする状態のことをいいます。
建築では、2025年4月から原則として全ての建築物に省エネ法が適用されるようになりました。
簡単に言うと、建物で消費されるエネルギーの量を減らし、効率よく使うことを指します。
2050年には、温室効果ガスの排出量が実質ゼロになるように建築を計画しなければいけません。
現在では、技術力によって外部環境に作用されず、快適な空間を作ることができますが、省エネや気候変動の問題を考えると、全てが技術力に頼ることは厳しくなると考えられます。そこで未来の建築では、もう一度、自然そのものを取り込む建築が必要になると思います。過去に戻る訳ではなく、技術力を駆使し、自然力と技術力のどちらが最適かを判断し、その時その時で使い分ける必要があると思います。その先に想定される未来の建築があると私は考えます。

4.今するべきこと

私たちは、建築と環境問題の結びつきや省エネといったことを知らなすぎると思います。まだ検討し始めたばかりで、参考本なども少ないため、仕方がないかもしれません。私も現在、省エネ適合性判定の申請業務を行っておりますが、マニュアルを読んでも分からないことがあります。ただ2050年には脱炭素が宣言されているように、どんどん高くなる基準に対処していかなければいけません。今の社会問題に対処出来ずに、未来の社会問題に対処は出来ないと思います。まずは目の前の問題を対処し、知識をつけ、今後出てくるであろう環境問題に対応することが大事だと思います。近い未来、金銭的な面でも、技術力だけではカーボンニュートラルの対応が厳しくなると私は考えます。技術力と自然力の融合こそが未来の建築だと思います。技術力と自然力が環境問題にどのように結びつき、対応できるのかを考え続けなければいけません。過去を否定するのではなく、過去を基により良い建築を作り続けることが、今後向き合い続ける建築のテーマだと思います。